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CLASS

箱虫綱(はこちゅうこう)

Cubozoa

概要

生態と外見

箱虫綱は、刺胞動物門に属する立方形の傘を持つクラゲのグループ。傘の高さは 5-30 cm、傘縁の四隅から 1 本ないし複数の触手束が伸びる構造が際立つ特徴。透明で水中では見えにくく、遊泳力が高い (秒速数十 cm) ためクラゲらしからぬ機動性を示す。代表種オーストラリアウンバチクラゲ (Chironex fleckeri) は熱帯インド太平洋の沿岸域に生息する。

他分類との違い

他のクラゲ綱 (鉢虫綱 Scyphozoa、ヒドロ虫綱 Hydrozoa) が放射状に触手をたらすドーム型の傘を持つのに対し、本綱は傘の縁が四隅の角を持つ立方形となり、四隅にだけ触手が集まる点が独特。さらに傘の縁に「ロパリウム」と呼ばれる感覚器官塊が四方に配置され、その中に画像を形成できるレンズ眼を備えるのは刺胞動物では本綱のみ。

名前の由来

ギリシア語 kybos (立方) + zoon (動物) で「立方形の動物」。傘の形態をそのまま表す。和名「箱虫」も同義で立方形の傘を「箱」と捉えた直訳。

興味深い特徴

傘の四隅のロパリウムには合計 24 個の眼が収まり、うち 2 個は脊椎動物と同様にレンズ・網膜・角膜を備えた結像眼。脳に当たる中枢神経系がほぼないにもかかわらず能動的に障害物を回避し光環境に応じて行動を変える、刺胞動物では極めて高度な視覚運動制御を持つ。

明日使えるうんちく

オーストラリアウンバチクラゲの毒は脊椎動物の心筋に直接作用するナトリウムチャネル阻害毒で、刺された人が数分で心停止することがある「世界最強毒のひとつ」。観光地のクイーンズランド海岸では雨季 (11-5 月) に侵入防止ネットが張られ、ライフセーバーが酢を常備して応急処置に使う (酢で未発射の刺胞を不活化できる)。

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