概要
生態と外見
普通海綿綱は、海綿動物門 (Porifera) の中で最も種数が多い綱で、約 7,500 種を含む。骨片はケイ酸質 (シリカ) または海綿質繊維 (スポンギン、コラーゲン様タンパク質) で構成され、これらの組合せで形が決まる。海産が大半、ごく一部に淡水種 (Spongillidae) もいる。固着生活で、表面の小孔から水を吸い、内部の襟細胞 (えりさいぼう) で濾過摂食する。
他分類との違い
他の海綿綱 (Calcarea = 石灰海綿、Hexactinellida = 六放海綿) が骨片素材で分かれるのに対し、本綱はケイ酸 + スポンギンを基本とし、形態の柔軟性が最も高い。刺胞動物 (クラゲ・イソギンチャク) と異なり神経・筋肉組織は持たず、組織分化も最低限。
名前の由来
ギリシア語 demos (民衆・一般) + spongia (海綿) で「ありふれた海綿」の意。海綿類の中で最も普通に見られる綱であることを示す。
興味深い特徴
入浴用スポンジの原料 (バスポンジ Spongia officinalis) は本綱の代表種で、ヨーロッパでは古代ギリシア時代から採取され、20 世紀半ばまで地中海沿岸で重要な産業だった。一部の種は鋭いケイ酸骨片を体表に並べ、捕食者の口腔を傷つける化学・物理両面の防御を持つ。
明日使えるうんちく
普通海綿綱の中には、海綿類でほぼ唯一「肉食」を行う Cladorhizidae 科がいる。彼らは襟細胞による濾過摂食を捨て、表面の鉤状骨片で甲殻類などの動物プランクトンを捕らえる「肉食海綿」として 1995 年に発見され、海綿の常識を覆した。
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