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吸虫綱(きゅうちゅうこう)

Trematoda

概要

生態と外見

吸虫綱は、扁形動物門 (Platyhelminthes) に属する寄生性の動物群。体は通常 1-数 cm の扁平な葉状で、口吸盤と腹吸盤の 2 つの吸盤で宿主体内に固着する。消化管は持つが肛門はなく、口から摂取・排泄を行う。すべて寄生性で、巻貝などの中間宿主と脊椎動物の終宿主を渡り歩く複雑な生活環を持つ。

他分類との違い

条虫綱 (Cestoda) が消化管を完全に喪失したのに対し、本綱は退化的ながら消化管を保持する。吸盤を持つ点も条虫の頭節 (フック中心) と異なる。渦虫綱 (Turbellaria) のような自由生活種を持たず、本綱はすべて寄生性。

名前の由来

ギリシア語 trematos (穴の開いた) に由来し、吸盤の穴状構造を指す。和名「吸虫」は吸盤で宿主に吸着する性質に基づく。中世の医学では「肝臓を喰う虫」と恐れられた。

興味深い特徴

人間に重大な疾患を起こす種が多く、日本住血吸虫 (Schistosoma japonicum) は 20 世紀前半まで日本各地で甚大な被害を出した寄生虫病の原因。肝臓ジストマ (Clonorchis sinensis) は淡水魚生食で感染し、東アジアで肝胆道がんのリスク因子になる。生活環は 2-3 段階で、最初の中間宿主はほぼ常に貝類。

明日使えるうんちく

吸虫の一種ロイコクロリディウム (Leucochloridium) は陸生カタツムリの触角に侵入して鮮やかな色の脈打つ筋を作り、鳥に「芋虫だ!」と思わせて捕食させる「行動操作」を行う。動画で見ると衝撃的で、寄生虫学のミーム的存在として度々話題になる。

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