メインコンテンツへ移動
Zoobrary
CLASS

条虫綱(じょうちゅうこう)

Cestoda

概要

生態と外見

条虫綱は、扁形動物門 (Platyhelminthes) に属する完全寄生性の細長い動物。体は頭節 (とうせつ、宿主腸壁に吸着する器官) と多数の片節 (へんせつ) の連なりで構成され、種によって体長は数 mm から十数 m に達する。消化管を持たず、宿主腸内で栄養を体表から直接吸収する究極の寄生型。

他分類との違い

吸虫綱 (Trematoda) や渦虫綱 (Turbellaria) が口・腸を持つのに対し、本綱は腸を完全に喪失している。片節ごとに雌雄両方の生殖器を備え、自家受精または近隣の片節同士で交配して卵を量産する。生活環は通常 2-3 の中間宿主を渡り歩く複雑な多宿主型。

名前の由来

ギリシア語 kestos (帯) に由来し、長く帯状に伸びる体形を表す。和名「条虫」も同じく「条」=「ひも・帯」の意。中国医学では古くから「寸白虫 (すんぱくちゅう)」と呼ばれていた。

興味深い特徴

ヒトに寄生する代表種にサナダムシ (日本海裂頭条虫 Dibothriocephalus nihonkaiensis) があり、サクラマス・サケの生食感染が主経路。体長 10 m を超えることもある。ヤギ・ウシに寄生する Taenia 属は中世から牧畜業の難敵で、19 世紀の生活環解明は寄生虫学の出発点となった。

明日使えるうんちく

条虫の片節は脱落して便とともに排泄されるが、体節ごとに動く能力を持つ種もあり、便器の中で「片節が独立してうごめく」光景が観察されることがある。これが世界中の文化で「腹の虫」「腸の悪霊」といった迷信の発生源になったと言われる。

この説明は役に立ちましたか?

下位分類

19

この分類の生物

0
生物一覧はキーワード検索からご確認ください。

同じ門の他の綱

扁形動物門(門) の他の綱
分類ツリーを見る
条虫綱 の分類階層を樹形図で確認する