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オトヒメエビ(オトヒメエビ)

Stenopus hispidus

概要

生態と外見

オトヒメエビ科 (Stenopodidae) オトヒメエビ属の小型〜中型エビで、体長 5〜7 cm 級 (鋏の長さ含めず)。体色は白地に赤紫色の鮮やかな横縞が並び、第 3 歩脚の鋏が体長と同程度に長く大型化する。世界の熱帯〜亜熱帯サンゴ礁に広く分布し、日本では伊豆諸島以南の岩礁・サンゴ礁の岩穴やオーバーハング下に生息する。多くの場合、雌雄ペアで同一の縄張りに長期定住し、寄生虫除去 (cleaning) で大型魚に奉仕する。

他分類との違い

クルマエビなどのクルマエビ亜目 (Dendrobranchiata) とは異なり、より原始的なオトヒメエビ亜目 (Stenopodidea) に属し、第 1〜3 歩脚すべてに鋏を持つ点でテナガエビ科やコエビ下目とも区別される。同じく掃除行動を示すスカンクシュリンプ Lysmata amboinensis (Lysmatidae 科) と異なり、長期一夫一妻のペア定住性が顕著で、雄は雌より小型。

名前の由来

学名 Stenopus hispidus の属名 Stenopus はギリシャ語 stenos (狭い) + pous (脚) で「細い脚を持つもの」を意味し、長く伸びた第 3 歩脚を指す。種小名 hispidus はラテン語「剛毛のある」を意味し、体表の細かい棘を指す。Olivier により 1811 年に記載。和名「オトヒメエビ」は美しい色彩を竜宮城の乙姫に喩えた命名で、英名「banded coral shrimp」は体側の縞模様に由来する。

興味深い特徴

魚類との共生 (cleaning symbiosis) を行い、大型魚 (ハタ・ウツボ等) が口を開けて待つ「クリーニングステーション」に常駐する。寄生甲殻類・粘液・壊死組織を採食しつつ、捕食されない相利共生関係を維持する。視覚的な「ダンス」(鋏を振り、体を揺らす) で魚に存在をアピールすることが知られている (Bshary et al. 2002 等の cleaning ecology 研究)。

明日使えるうんちく

夜行性で日中は岩穴の天井 (オーバーハング) に上下逆さまで張り付くため、ダイバーには「お腹が見える位置」で観察される代表種。長い鋏は触覚器官としても機能し、視界が悪い穴の中で前方を探る。海水アクアリウムでは寄生虫対策としてポピュラーな掃除魚として知られ、エンゼルフィッシュ・タンクで人気が高い (ただし小型魚を捕食する報告もあり混泳には注意)。

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基本情報

学名

Stenopus hispidus

学名(カナ)

ステノプス・ヒスピドゥス

英名

Banded coral shrimp

英名(カナ)

バンディッドコーラルシュリンプ

大きさ

5〜7 cm(体長。鋏を含めず)

食性

肉食(寄生甲殻類・粘液・壊死組織(掃除行動))

活動時間帯

夜行性

生息環境

岩礁・サンゴ礁の岩穴やオーバーハング下

分布

世界の熱帯〜亜熱帯サンゴ礁(日本では伊豆諸島以南)

見られる施設

施設情報は施設別ページから確認できます。

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