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十脚目(じっきゃくもく)

Decapoda

概要

生態と外見

十脚目は、節足動物・甲殻類で最も大型かつ多様化したグループで、現生約 17,500 種。エビ・カニ・ヤドカリ・ロブスター・シャコ (ただしシャコは別目 Stomatopoda) を除く一般的な「エビカニ」の大部分が本目に含まれる。胸節 (きょうせつ) から伸びる 5 対 10 本の歩脚 (歩行用脚) が学名の由来で、第 1 対は多くの種で鋏 (はさみ) に変形する。

他分類との違い

同じ甲殻類でもオキアミ目 (Euphausiacea) ・端脚目 (Amphipoda) など他のグループは脚の対数や形状が異なり、本目特有の「胸甲が頭胸甲 (頭部と胸部の癒合した甲) を完全に覆う」「触覚 2 対」の組み合わせを共有しない。エビ亜目 (長尾類、Macrura) は腹部が長く伸びて遊泳器官として機能、カニ亜目 (短尾類、Brachyura) は腹部が頭胸甲下に折り畳まれて歩行特化、ヤドカリ亜目 (異尾類、Anomura) は腹部が左右非対称で巻貝の殻に収まる、と亜目内でも体制が分化している。

名前の由来

ギリシア語 deka (10) + pous/podos (脚) で「10 本脚の動物」。胸節からの 10 本の歩脚を示す。和名「十脚」も同義の直訳。

興味深い特徴

タカアシガニ (Macrocheira kaempferi) は脚を広げた幅が 3.8 m に達し、現生最大の節足動物。深海 200-300 m に住み、日本近海 (駿河湾・相模湾) が世界的な生息地として知られる。寿命は推定 100 年とされる長寿動物で、定期的に脱皮しながら徐々に大型化していく。

明日使えるうんちく

カニミソ (中腸腺・肝膵臓) は本目の消化器官の一部で、ヒトの肝臓と膵臓を兼ねる多機能臓器。脂肪分とタウリンが豊富で旨味が強いが、重金属やパラリティック貝毒を蓄積しやすく、ある産地のカニミソは食用注意とされる場合がある。資源管理の観点で、雌のミソは産卵期に栄養を移動させ食味が落ちる時期があるため、漁期は雄優先・雌制限が一般的。

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