大きさ
オス 40〜60 cm / メス 30〜45 cm(全長)
分布
アラビア半島南西部(イエメン・サウジアラビア)
生態と外見
有鱗目カメレオン科の中型のカメレオンで、全長 35〜60 cm 級 (雄が雌より大きい)。頭頂に高くそびえる兜状の突起 (カスク) が名の由来で、緑を基調に黄・青の縞模様を持つ。アラビア半島南西部 (イエメン・サウジアラビア) の比較的乾燥した山地〜低地に生息し、昆虫を主に、植物質も食べる。多くのカメレオンより乾燥に強い。
他分類との違い
カメレオン科は左右独立に動く眼、物をつかめる対向した指、長く伸びる舌を共通して持つが、本種は頭頂のカスクが特に高く発達する点で識別される。マダガスカルに多くの種が分布するカメレオン類の中で、本種はアラビア半島という乾燥地域に分布する数少ない種である点も特徴的。
名前の由来
学名 Chamaeleo calyptratus の Chamaeleo はギリシャ語 khamai (地上の) + leon (ライオン) で「地上のライオン」を意味するとされる。calyptratus はギリシャ語 kalyptra (覆い・頭巾) に由来し、頭頂の兜状のカスクを表す。和名「エボシカメレオン」はこのカスクを烏帽子 (えぼし) に見立てた呼称。
興味深い特徴
舌を体長より長く瞬時に伸ばして昆虫を捕らえ、左右の眼を別々に動かして広い範囲を見渡せる。体色の変化は背景に合わせる擬態だけでなく、温度調節や気分・社会的な合図としての役割が大きいことが研究で示されている。乾燥地適応として、頭頂のカスクに結露した水滴を口元へ導いて飲むと考えられている。
明日使えるうんちく
丈夫で飼育しやすいことから、飼育されるカメレオンの中で広く普及した種となっている。雌は交尾していなくても無精卵を産むことがあり、産卵に伴う負担が大きいことが知られる。指は前後とも 2 本と 3 本に分かれて枝をしっかり握れる構造を持つ。
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