概要
生態と外見
フクロウ目メンフクロウ科の中型のフクロウで、体長 33〜40 cm・翼開長 0.8〜0.95 m・体重 0.4〜0.7 kg 級。背面は黄褐色に灰色、腹面は白〜淡黄色で、白いハート型の顔盤 (お面のような顔) が最大の特徴。世界で最も広く分布する陸鳥の一つで、南極を除くほぼ全大陸に分布する。開けた農地・草原で夜間にネズミ等の小型哺乳類を狩る。
他分類との違い
フクロウ科 (Strigidae) のワシミミズク類と異なり、本種はメンフクロウ科 (Tytonidae) に属し、羽角を持たず、ハート型の顔盤を持つ点で明確に区別される。近年は地域ごとに西部メンフクロウ Tyto alba とアメリカメンフクロウ Tyto furcata 等に分ける分類も提案されているが、本種 (広義のメンフクロウ) は世界的に最も分布の広いフクロウとして扱われてきた。
名前の由来
学名 Tyto alba の Tyto はギリシャ語 tutō (フクロウ) に由来し、alba はラテン語「白い」で、白い顔盤と腹面に由来する。和名「メンフクロウ (面梟)」はお面 (面) のような白い顔盤から、英名 Barn owl は納屋 (barn) など人家の建物によく営巣することに由来する。
興味深い特徴
左右の耳の開口部の高さが非対称になっており、上下方向の音の到達差を手がかりに獲物の位置を立体的に正確に特定できる。ハート型の顔盤がパラボラアンテナのように音を耳に集める働きを持ち、完全な暗闇でも音だけを頼りにネズミを捕らえられることが実験的に示されている。
明日使えるうんちく
農地のネズミを大量に捕食するため、世界各地で「天然のネズミ駆除役」として営巣箱の設置による誘致が行われている。1 ペアが繁殖期に数百〜千匹規模のげっ歯類を捕食する例もあり、農業の害獣対策と生物多様性保全を両立する象徴的な鳥となっている。
基本情報
Tyto alba
テュト・アルバ
Barn owl
バーンアウル
33〜40 cm(体長)
0.4〜0.7 kg
5〜10 年
肉食(ネズミ等の小型哺乳類)
夜行性
開けた農地・草原
ほぼ全大陸(南極を除く)
