概要
生態と外見
オーストラリア東部から南東部のユーカリ林に分布する樹上性有袋類で、体長 60〜85 cm・体重 4〜15 kg (北部個体ほど小型)。被毛は灰色で耳と尻に白毛が混じる。ほぼ全てをユーカリの葉に依存し、1 日 16〜20 時間を睡眠と休息に費やす。IUCN レッドリストでは Vulnerable (VU) 評価で、2022 年にオーストラリア政府が東部個体群を絶滅危惧種に指定した。
他分類との違い
コアラ科 (Phascolarctidae) の現存種は本種のみで、近縁はウォンバット科 (Vombatidae)。「クマ」と呼ばれることもあるが食肉目クマ科とは無関係で、双前歯目 (Diprotodontia) の有袋類。ウォンバットと同じく育児嚢が後方開口する珍しい構造を持つ。
名前の由来
属名 Phascolarctos はギリシャ語で「袋を持つクマ」、種小名 cinereus はラテン語で「灰色の」の意。和名「コアラ」はオーストラリア先住民ダルク語 gula (「水を飲まない」) からの音写で、ユーカリ葉から水分を摂取するため別途水を飲む必要が少ない生態を表す。
興味深い特徴
ユーカリには高濃度のテルペンとフェノール化合物が含まれ、多くの動物には毒性があるが、コアラはシトクロム P450 系の酵素群で効率的に解毒する。盲腸は体長の 2 倍 (約 2 m) に達し、哺乳類で最も長い盲腸を持つ動物の 1 つとして知られる。
明日使えるうんちく
新生仔は約 0.5 g・体長 2 cm で生まれ、育児嚢の中で約 6 か月成長する。離乳期に母親の糞便 (「pap」と呼ばれる柔らかい盲腸内容物) を摂取することで、ユーカリ消化に必要な腸内細菌叢を獲得する。
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基本情報
学名
Phascolarctos cinereus
学名(カナ)
ファスコラルクトス・キネレウス
英名
Koala
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