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シャチ(シャチ)

Orcinus orca

概要

生態と外見

クジラ目マイルカ科の大型海洋哺乳類で、雄は全長 7〜9.5 m・体重 6〜10 t 級、雌は 5〜7 m・3〜4 t 級と性的サイズ二型が顕著。背面黒色・腹面白色のツートンカラーで、目の後方に楕円形の白斑、背面に灰色の鞍状斑を持つ。雄の背鰭は直立し 1.8 m に達し、雌は鎌状で約 0.9 m。極地から赤道まで世界中の海洋に分布し、地域・系統ごとに「エコタイプ」と呼ばれる食性・社会・形態の異なる集団が認められる (北東太平洋 Resident・Transient・Offshore 等)。IUCN レッドリストでは Data Deficient (DD) 評価 (集団間の遺伝的分化が大きく評価困難)。

他分類との違い

マイルカ科 (Delphinidae) で最大種で、同科のバンドウイルカ Tursiops truncatus と比べ約 5 倍の体重と直立背鰭で識別。クジラ目内で「クジラ」と呼ばれるが分類学的にはイルカ (マイルカ科) に属する。コビレゴンドウ Globicephala macrorhynchus・カマイルカ Lagenorhynchus obliquidens 等の大型マイルカ科他種と比べ、頭部の白斑配置と社会構造の複雑さで識別。

名前の由来

学名 Orcinus orcaOrcinus はラテン語 Orcus (冥界の神) に由来し、orca はラテン語の鯨類総称。英名 Killer whale は古い船員用語の「whale killer (鯨を殺すもの)」が転倒したと考えられ、本種が大型クジラを集団で襲撃する習性を反映する。和名「シャチ (鯱)」は古日本語の「シャチホコ (海の魔物)」が起源で、城郭の屋根飾り「鯱瓦」もここから。

興味深い特徴

雌が中心の母系社会で、子は生涯母親と行動を共にする「matriline」と呼ばれる血縁集団を形成する。閉経後の雌が生き残る数少ない哺乳類 (ヒト・ゴンドウクジラ類とともに) で、おばあちゃん仮説 (grandmother hypothesis) の代表例。地域集団ごとに独自の方言 (call dialect) を持ち、これは文化的伝達 (cultural transmission) の動物界での明確な事例として研究されている。

明日使えるうんちく

地域集団ごとに食性が極端に分化し、北東太平洋 Resident はサケのみを食べ、Transient はアザラシ・イルカ・大型クジラを襲い、Offshore はサメを専門に狩る。これら集団は遺伝的・形態的にも分化しつつあり、将来的に別種・別亜種に分類される可能性が議論されている。日本周辺では北海道知床半島の根室海峡で観察例が多い。

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基本情報

学名

Orcinus orca

学名(カナ)

オルキヌス・オルカ

英名

Killer whale

英名(カナ)

キラーホエール

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