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ロスアザラシ(ろすあざらし)

Ommatophoca rossii

基本情報

学名

Ommatophoca rossii

学名(カナ)

オンマトフォカ・ロッシイ

英名

Ross seal

英名(カナ)

ロスシール

生態と外見

アザラシ科ロスアザラシ属の中型鰭脚類で、体長 1.7〜2.4 m・体重 130〜200 kg 級 (雌が雄よりやや大型)。体色は背側が暗灰色〜青黒色、腹側は淡銀色で、頸部から肩にかけて縦縞模様があるのが特徴。頭部は短く吻が太短く、眼窩が異様に大きい (種小名 rossii と属名 Ommatophoca の由来)。南極大陸周辺の流氷帯に分布し、本種は同所性鰭脚類 4 種 (ウェッデル・ヒョウ・カニクイ・ロス) の中で最も観察例が少なく単独性が強い。IUCN レッドリストでは Least Concern (LC) 評価。

他分類との違い

同所性のカニクイアザラシ Lobodon carcinophaga と比べ、体格が小柄で頭部が極端に短く眼が大きい点で識別される。同所性のヒョウアザラシ Hydrurga leptonyx とは頭部形状が対照的 (ヒョウアザラシは細長く爬虫類的、ロスアザラシは短く目立つ眼)。流氷帯での密集行動は示さず、繁殖期も単独で氷上にいるのが通常。

名前の由来

学名 Ommatophoca rossiiOmmatophoca はギリシャ語 omma (眼) + phōkē (アザラシ) で「眼のアザラシ」、種小名 rossii は南極大陸を探検した英国海軍士官 James Clark Ross (1800-1862) に献名された。和名「ロスアザラシ」は探検家 Ross の名に由来。

興味深い特徴

発声に独特なトリル状の鳴音 (siren song と呼ばれる) を持ち、低周波の脈動する呼びかけを水中で発する。声は他のアザラシ科とは音響パターンが大きく異なり、水中で広範囲に伝搬する。主食はイカ類で、潜水深度は通常 200〜500 m、最大 800 m 付近まで潜ることが衛星追跡で確認されている (Bengtson & Stewart 1997)。

明日使えるうんちく

南極周辺で個体数推定が困難な種で、20 世紀後半は約 13 万頭と見積もられたが、調査範囲限界のため実数は不明。Ross (1839-1843) の南極遠征隊で初発見された種で、当時は珍稀種扱いだったが、現在も流氷帯研究の重要種として位置付けられる。

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