生態と外見
鯨偶蹄目キリン科の大型哺乳類で、頭胴長 2〜2.5 m 級、肩高は 1.5 m ほど。体はビロード状の濃い赤褐色で、四肢の付け根と臀部に走る白黒の横縞が目を引く。コンゴ民主共和国の熱帯雨林にのみ生息し、林床の葉・芽・果実などを食べる。深い森にひそんで暮らすため、20 世紀初頭まで西洋には知られていなかった。
他分類との違い
同じキリン科のキリンとは、首が短く森林に適応している点で大きく異なる。脚の縞模様は一見シマウマに似るが、本種は反芻を行う偶蹄類で、長い暗色の舌と二裂した蹄を持つことから、ウマ科のシマウマとは別系統だと分かる。森林性で単独行動が多い点も、開けた草原で群れをつくるキリンと対照的。
名前の由来
学名 Okapia johnstoni の種小名 johnstoni は、本種の存在を西洋に紹介したイギリスの探検家ハリー・ジョンストン (Harry Johnston) への献名。「オカピ」はコンゴの現地語に由来する呼称で、和名もこれをそのまま用いている。
興味深い特徴
舌が非常に長く暗色で、自分の目やまぶた、耳の中まで届くほど器用に動かして毛づくろいや採食に使う。臀部の白黒の縞は、暗い林床で母親を見失わないよう子が目印にすると考えられている。
明日使えるうんちく
森にひそむ習性から発見が遅く、その独特な姿から「幻の動物」として長く語られてきた。普段はほとんど声を出さないが、母子は人間の耳に聞こえにくい低い周波数の音でコミュニケーションを取ると報告されている。