概要
生態と外見
オーストラリア内陸の半乾燥地・草原に分布する世界最大の有袋類で、雄は体長 1.3〜1.6 m (尾を含むと 2.4〜2.8 m)・体重 55〜90 kg、雌は体長 0.85〜1.05 m・体重 18〜40 kg。雄は赤褐色、雌は青灰色と性的二色性が顕著。強力な後肢で 1 跳躍 6〜9 m、巡航速度 20〜25 km/h・短距離最大 60 km/h+ の跳躍移動を行う。IUCN レッドリストでは Least Concern (LC) 評価。
他分類との違い
カンガルー科 (Macropodidae) の Macropus 属で最大種。同属のオオカンガルー (M. giganteus) はより湿潤環境を好み灰色、ワラビーは小型の近縁群でカンガルー科の小型群を指す総称。フクロギツネ・コアラ等の他有袋類とは異なる系統で、双前歯目 (Diprotodontia) に属する。
名前の由来
属名 Macropus はギリシャ語で「大きな足」、種小名 rufus はラテン語で「赤い」の意で、成体雄の被毛色を表す。和名「アカカンガルー」は産地・体色の組み合わせで、「カンガルー」はオーストラリア先住民言語 (グーグ・イミディル語 gangurru) に由来する。
興味深い特徴
跳躍移動はアキレス腱の弾性エネルギー再利用で、速度が上がるほど代謝コストが下がる珍しい特性を持つ。育児嚢 (pouch) 内では受精卵を「embryonic diapause」と呼ばれる発生休眠状態で保持でき、環境条件に応じて発生再開を制御する。
明日使えるうんちく
雄同士の闘争は前肢でのボクシングと尾を支点にした後肢キックの組み合わせで、後肢の蹴撃は数百 kg 級の力を発揮する。雌は同時に発生段階の異なる 3 仔 (休眠胚 + 育児嚢内仔 + 嚢外授乳仔) を管理可能で、これは哺乳類で例外的な繁殖戦略。
基本情報
Macropus rufus
マクロプス・ルフス
Red Kangaroo
