概要
生態と外見
北半球ユーラシア・北アメリカに広く分布するイヌ科で、体長 1.0〜1.6 m・体重 雄 30〜80 kg 級・雌 20〜50 kg 級。亜種により大きさ・毛色は大きく異なり、北米のティンバーウルフは大型、アラビアオオカミ (C. l. arabs) は小型で薄色。社会性が極めて高く、繁殖ペアを中心とした「pack」と呼ばれる血縁群で生活する。IUCN レッドリストでは種としては Least Concern (LC) だが、地域絶滅した個体群も多い。
他分類との違い
イエイヌ (Canis lupus familiaris) はオオカミの亜種として家畜化された関係にあり、約 1.5 万〜4 万年前に分岐したと推定される。コヨーテ (C. latrans) より大型で群れ性が強く、ジャッカル (C. aureus 等) とは咬合力・分布で区別される。
名前の由来
属名 Canis はラテン語で「イヌ」、種小名 lupus もラテン語で「オオカミ」を意味する。和名「オオカミ」は古来「大神」の意とする説が有力で、神聖視と畏怖の対象であった文化的背景を反映する。
興味深い特徴
pack 内の階層構造は「alpha-beta-omega」モデルが一般化したが、近年の研究では「血縁親 + その仔」の家族構造が本質で、強権的支配ではなく協調的子育てが基本と修正されている。遠吠えは群れ間の縄張り通信と再会信号として機能する。
明日使えるうんちく
ニホンオオカミ (Canis lupus hodophilax) は 1905 年の標本を最後に絶滅したとされ、復元計画は遺伝資料の制約で実現困難。狩猟成功率は獲物種により 10〜30% 前後で、群れ協調が必須となる大型獲物 (バイソン・ヘラジカ) では成功率が上がる。
基本情報
Canis lupus
カニス・ルプス
Gray Wolf
