概要
生態と外見
フクロウ目フクロウ科の世界最大級のフクロウで、体長 60〜75 cm・翼開長 1.6〜1.9 m・体重 1.5〜4 kg 級 (雌が雄より大きい)。全身は褐色のまだら模様で、橙色の大きな目と、頭頂から左右に長く伸びる羽角 (耳のように見える羽毛束) を持つ。ユーラシア大陸の温帯〜亜寒帯に広く分布し、岩場・森林・半砂漠など多様な環境にすむ。哺乳類から鳥類まで幅広い獲物を捕食する頂点捕食者。
他分類との違い
同属 Bubo のシマフクロウ B. blakistoni が河川依存の魚食性であるのに対し、本種は森林・岩場で哺乳類や鳥類を主に狩る汎用的な捕食者である点で対照的。長く伸びた羽角はワシミミズク類に共通する特徴で、羽角を持たないフクロウ類 (メンフクロウ等) と容易に区別できる。同科のシロフクロウ B. scandiacus とは近縁だが、本種は森林性で羽角が目立つ。
名前の由来
学名 Bubo bubo は属名と種小名が同じ「同名 (tautonym)」で、bubo はラテン語でミミズク類を指し、その低く響く鳴き声を表す擬音語に由来するとされる。和名「ワシミミズク (鷲木菟)」は、ワシのように大きく強いミミズクの意で、その体格を表す。
興味深い特徴
多くのフクロウと同様に風切羽の縁に微細な構造を持ち、ほとんど無音で飛んで獲物に接近できる。聴覚と視覚がともに優れ、薄暗い時間帯に活動して小型哺乳類のほか、他のフクロウやタカ類さえも捕食することがある。羽角は耳ではなく感情表現や擬装に関わると考えられている。
明日使えるうんちく
低く反復する「ウーフー」という鳴き声は数 km 先まで届き、夜の山林で縄張りや繁殖の合図として機能する。ヨーロッパでは一度減少した後、保護や再導入で回復した地域もあり、近年は採石場や都市近郊にも進出している。大きな体と鋭い眼光から、古来より各地で神秘的な鳥として扱われてきた。
基本情報
Bubo bubo
ブボ・ブボ
Eurasian eagle-owl
ユーラシアンイーグルアウル
60〜75 cm(体長)
1.5〜4 kg(雌が雄より大きい)
15〜20 年
肉食(哺乳類・鳥類)
夜行性
岩場・森林・半砂漠
ユーラシア大陸(温帯から亜寒帯)
