英名
Japanese giant salamander
生態と外見
有尾目オオサンショウウオ科の世界最大級両生類で、全長 50〜80 cm・体重 5〜15 kg 級、最大記録 1.5 m 級。背面は暗褐色〜灰褐色のまだら模様で、頭部が扁平で大きく、口幅が広い。日本固有種で本州 (岐阜県以西) ・四国・九州の冷涼な渓流に生息し、夜行性で魚類・カニ・カエル等を捕食。完全水生で皮膚呼吸の比重が大きく、溶存酸素濃度の高い清流に依存。IUCN レッドリストでは Vulnerable (VU) 評価。
他分類との違い
同科の中国オオサンショウウオ Andrias davidianus と並ぶ世界最大両生類で、本種は頭部の疣が単独で分布する (中国産は対になって並ぶ) ことで識別。北米のヘルベンダー Cryptobranchus alleganiensis (オオサンショウウオ科同属でない近縁種) と比べ約 2 倍の体格。近年、近畿地方を中心に中国産との雑種化が深刻な保全課題として報告されている。
名前の由来
学名 Andrias japonicus の Andrias はギリシャ語 andros (人間の) に由来し、18 世紀のスイス博物学者 Johann Jakob Scheuchzer が化石を「ノアの洪水で死んだ人間」として記載した Andrias scheuchzeri (現在は両生類化石と判明) にちなむ。japonicus は「日本産の」。和名「サンショウウオ」は山椒に似た匂いを出すことから。
興味深い特徴
寿命は野生 50 年以上・飼育下 70 年超の記録があり、両生類で最も長寿の部類。繁殖期 (8〜9 月) に雄が「巣穴主 (den-master)」となり複数の雌の産卵を集める「ハーレム型集団産卵」が観察される。皮膚から分泌する乳白色粘液は防御物質で、捕食者忌避と抗菌作用を持つ。
明日使えるうんちく
日本では特別天然記念物 (1952 年指定) で、岡山県真庭市の湯原温泉では「はんざきセンター」で保護増殖と展示が行われている。「はんざき」は半分に裂いても死なないという俗説からの古名。京都の鴨川・賀茂川では都市部に生息する珍しい大型両生類として継続的調査が行われている。
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