施設の特徴
日本モンキーセンターの特徴
約50種700頭の霊長類を見比べる世界屈指の専門園
日本モンキーセンターは、サル類の研究と野生ニホンザルの保護を目的に1956年に設立された、霊長類専門の動物園・博物館です。飼育展示する霊長類は約50種700頭で、公式に世界最多とされる規模。ゴリラ、チンパンジー、テナガザル、マカク、リーフイーター、キツネザル、新世界ザルまで、同じ霊長類でも体の大きさ、しっぽの使い方、群れのつくり方、食性がまったく違うことを一園で比較できます。愛知県内どころか国内でも、ここまで霊長類だけに特化して多様性を見せる施設は他にありません。
跳ぶ・渡る・群れる行動を引き出す立体展示
展示方法の魅力は、霊長類の運動能力と社会性を見せるための立体的なつくりです。「モンキースクランブル」では、フクロテナガザルが高さ約15mのビッグループを高速で移動し、ジェフロイクモザルは平均地上高約6m・全長100m以上の吊り橋を頭上で行き交います。リスザルの島では、木々のある小島に入って、足元近くを走り回る小型ザルを観察できます。さらに「Waoランド」ではワオキツネザルが暮らす島に人が入り、触れずに距離を保ちながら、日光浴や群れの動きを見る仕組みです。檻の前で眺めるのではなく、樹上性・地上性・群居性の違いを体感できる展示が、この園の大きな個性です。
研究・保全・飼育技術が直結する霊長類の拠点
繁殖・飼育面では、研究機関としての蓄積が強みです。日本モンキーセンターには博士学芸員や獣医師、飼育員が関わり、飼育下霊長類の行動、繁殖、疾病予防、動物福祉、標本研究などを外部研究者とも連携して進めています。近年は、葉を主食とし特殊な胃をもつフランソワルトンの人工哺育に取り組み、固形物や枝葉を食べられる段階まで育てるなど、種ごとの消化生理に合わせた飼育技術も伝えられています。非公開のスローロリス保全センターでは、密輸から保護されたレッサースローロリスを飼育し、単独飼育からグループ飼育へ変えた際の行動変化も調査されています。展示の面白さだけでなく、霊長類をどう守り、どう健やかに暮らしてもらうかまで見えてくる専門園です。
