施設の特徴
別府温泉白池地獄 熱帯魚館の特徴
温泉熱で支える、古代魚と大型熱帯魚の展示
別府温泉白池地獄 熱帯魚館は、白池地獄の豊富な温泉熱を利用して熱帯淡水魚を飼育する、温泉地ならではの水族館です。展示の中心は、南米アマゾン原産のピラルク、ピラニア、アロワナ類、北米原産のアリゲーターガー、スッポンモドキなど、世界の川や湿地にすむ大型魚・古代魚。なかでもピラルクは5匹飼育され、うち2匹は全長約1.7mの大型個体とされます。ピラニアは約20〜30cmの個体を群れで展示し、アロワナは複数系統を見比べられる構成。約20種類という規模ながら、体の大きさ、歯、鱗、空気呼吸など、熱帯淡水魚の“生き残るための形”がよく見える展示です。
温泉地のエネルギーで、水槽内に熱帯の川をつくる
展示方法の最大の特筆点は、単に熱帯魚を集めているのではなく、温泉蒸気の熱を使って水温をおよそ26〜30度に保っていることです。全国的に見ても、温泉蒸気の熱を利用する水族館として白池地獄ならではの個性があり、別府という土地そのものが飼育環境を支えています。大水槽ではピラルクの重厚な泳ぎ、ピラニアの群れで固まる性質、アロワナ類の水面近くを巡る動きなど、魚ごとの生態が見やすい構成。白く湧く地獄の景観と、温泉熱で生かされる熱帯魚展示が隣り合うことで、「温泉」と「生物飼育」が一続きに感じられます。
餌やりと水温管理に表れる、熱帯淡水魚の飼育技術
繁殖実績を前面に出す施設ではありませんが、飼育技術の見どころは、熱帯域の大型魚を別府の気候の中で安定して維持する温度管理と給餌にあります。ピラルクにはコイ、フナ、金魚、ドジョウ、アジなどを与え、空気呼吸もできる大型肉食魚らしい迫力ある摂餌が観察できます。ピラニアは普段おとなしく群れる一方、餌に反応すると一気に活性が上がるため、臆病さと肉食性の両面を知る格好の教材です。アリゲーターガーのように特定外来生物として扱いに注意が必要な魚もおり、迫力だけでなく、外来生物問題や飼育責任を考えるきっかけにもなります。
屋外の温水池で見る、スッポンモドキの泳ぎ
熱帯魚館で忘れずに見たいのが、屋外の養魚池で飼育されるスッポンモドキです。パプアニューギニアやオーストラリア北部などの湿地・河川にすむ淡水性のカメで、手足はウミガメのようなひれ状、鼻はブタのように丸く、水中生活に強く適応しています。白池地獄では温泉熱を利用した温水を屋外池にも取り入れ、南国のカメが悠々と泳ぐ姿を見せています。温泉地の熱を使って、屋内水槽の古代魚から屋外池の水生爬虫類まで展示する構成は、別府の水族館ならでは。巨大魚を間近に見る驚きと、温泉が生きものの環境をつくる面白さを同時に味わえる場所です。
