施設の特徴
豊橋総合動植物公園「のんほいパーク」の特徴
公立動物園国内最多のアジアゾウと、多彩な環境適応を比べる
豊橋総合動植物公園「のんほいパーク」は、約130種800頭羽の動物を展示する大規模な動物園です。生物展示で最も存在感があるのは、公立動物園では国内最多とされる6頭のアジアゾウ。アジアゾウは雌と子を中心に群れをつくる社会性の高い動物で、のんほいパークではその習性に合わせた群れ飼育を進めています。さらに、キリン、シロサイ、グラントシマウマ、チンパンジーがいるアフリカエリア、4種類のペンギンやゴマフアザラシを見られる極地動物館、ツチブタやショウガラゴなどを扱う夜行性動物館、エゾヒグマとマレーグマを比べられるクマエリアなど、体の大きさ、食性、すみかへの適応を幅広く見比べられるのが魅力です。
国内最大級の放飼場と、行動を引き出す展示設計
展示方法では、動物の行動を見せるための空間づくりが際立ちます。アジアゾウエリアには国内最大級の約6000平方メートルの放飼場と水深2.5メートルのプールがあり、歩く、じゃれ合う、水浴びをするなど、群れで暮らすゾウの動きを観察できます。カバエリアには水量350トンの国内最大級のカバプールがあり、陸上では重そうに見えるカバが水中で蹴るように進む姿を見られることがあります。ライオンエリアには、ライオンが歩く様子を下方向から観察できる国内唯一のライオンウォークがあり、肉食獣の体の厚みや足裏の迫力を新しい角度で感じられます。夜行性動物館は昼夜を逆転させた照明で、野外では出会いにくい夜の活動を見せる展示です。
繁殖・飼育の面では、アジアゾウに関する長い蓄積がこの園の大きな柱です。前身の豊橋市動物園時代、1954年にアジアゾウの飼育を始めて以来、70年以上にわたって飼育を続け、2頭の雌による4度の妊娠、2回の出産、人工哺育を経験してきました。現在もインドの動物園から来園した個体を含めて群れをつくり、繁殖可能な個体群の維持を目指しています。飼育方針では、生息域外保全、環境教育、調査研究を重視し、準間接飼育や健康管理トレーニング、環境エンリッチメントを通じて、ゾウ本来の行動と安全な飼育を両立させようとしています。飼育員による行動観察の解説や「ゾウオロジー」のような学びの取り組みもあり、巨大な動物をただ眺めるだけでなく、どう育て、どう守るかまで見えてくる動物園です。
