施設の特徴
番匠おさかな館の特徴
番匠川の魚から世界の熱帯淡水魚まで見られる
番匠おさかな館は、九州屈指の清流とされる番匠川をテーマにした淡水魚水族館です。展示の主役は、海の大型生物ではなく、佐伯の川にすむ身近な淡水魚たち。ヤマメ、ボウズハゼ、ドンコ、ミナミメダカ、コイ、フナ、ナマズなど、川の上流・中流・下流で暮らし方が異なる魚を見比べられます。さらに、番匠川ではまれなオオウナギ、日本三大怪魚のひとつとされるアカメも展示され、地元の川に潜む意外な生物の奥深さに気づかせてくれます。南米、アフリカ、マラウイ湖などの熱帯淡水魚も扱い、地域の自然と世界の淡水域を同時に楽しめる構成です。
流れと自然光で、川の中の躍動感を見せる
展示方法の特徴は、番匠川の環境を水槽内に再現しようとしている点です。屋外生態水槽では、上・中流域と下流域を分けて展示し、上・中流水槽には大きな滝と流れをつくることで、魚が水流の中で定位したり泳いだりする姿を引き出しています。下流水槽では、広い空間をコイ、フナ、ナマズ、オイカワなどがゆったり泳ぎ、川の場所によって魚の動きや体つきが変わることを観察できます。自然光が入るため、魚本来の色が見えやすいのも魅力です。熱帯魚コーナーはガラス張りの天井と植栽で熱帯雨林の雰囲気をつくり、カージナルテトラの群れやピラニア、古代魚ポリプテルスなどを、色・形・大きさの多様性として見せています。
館内産卵や稚魚展示から、飼育の仕事が見える
繁殖・飼育の面では、単に魚を並べるだけでなく、生き物を育てながら見せる姿勢が伝わります。近年の展示では、館内で産卵したアカハライモリの赤ちゃんを育てて紹介したり、ニホンウナギの稚魚が成長していく様子を展示したりしています。小さな個体を健康に育て、成長段階ごとの変化を見せるには、水温、水質、餌、隠れ場所の管理が欠かせません。また、バックヤードで飼育している生き物や水槽管理の道具を紹介する特別展も行われており、水族館の裏側にある日々の観察と手入れまで学べる点が、この館らしい飼育展示の魅力です。
川の観察へつながる、地域密着の淡水魚館
番匠おさかな館は、館内展示だけで完結せず、川の生き物を実際のフィールドで見る学びにも力を入れています。水辺の生きもの観察会では、魚やエビ、カニ、水生昆虫、カエル、イモリなどを採集して水槽で観察する活動が紹介され、野鳥観察では魚を捕まえるミサゴのような水辺の生態系まで視野に入ります。展示水槽で魚の姿を覚えたあと、実際の番匠川や周辺の水辺を見れば、流れ、石、草、水深の違いが生き物のすみ分けをつくっていることが分かります。身近な川を「遊ぶ場所」から「多様な命が暮らす環境」へ見方を変えてくれる水族館です。
