施設の特徴
箱根園水族館の特徴
標高723mで海と湖の生き物に出会う
箱根園水族館は、海抜723mに位置し、海水の大水槽を持つ水族館としては日本で最も標高が高いと紹介される、箱根らしい“森の中の水族館”です。世界の魚たち約450種・32,000匹を展示し、海水魚、淡水魚、ペンギン、コツメカワウソ、アザラシまで幅広く見られます。特に注目したいのは、淡水にすむアザラシとして知られるバイカルアザラシ。海のアザラシのイメージをくつがえす存在で、ゴマフアザラシとあわせて観察できる点は、この水族館ならではの大きな見どころです。
山上に広がる1,255tの海水大水槽
展示方法で印象的なのは、山の中にありながら、海水量1,255t・水深7mの大水槽を備えていることです。水槽内には沈没船を横たえた演出があり、魚やエイ、ウミガメなどが泳ぐ姿を、海中をのぞき込むように楽しめます。海水館と淡水館をあわせてめぐることで、海の生き物、川や湖の魚、冷涼な地域にすむアザラシまで、生息環境の違いを自然に比べられる構成です。アザラシ広場には水中観覧室もあり、陸上で休む姿だけでなく、水中をなめらかに泳ぐ体の使い方まで観察できます。
フィーディングで見える、アザラシと魚の行動
飼育の魅力が伝わるのは、アザラシのフィーディングタイムや海中ショーです。アザラシの食事風景では、トレーナーとのやりとりを通して、魚を食べるタイミング、体をひねる動き、道具に反応する様子が見られます。海水館の大水槽では、ダイバーが魚に餌を与えることで、ふだんはゆったり泳いでいる魚たちがどのように餌へ集まり、どんな距離感で動くのかが分かります。単なるパフォーマンスではなく、食べる・泳ぐ・合図に反応するという生き物本来の行動を引き出して見せる展示です。
高地で海水生物を飼う、独自の飼育環境
箱根園水族館の飼育面で見逃せないのは、山上で海水生物を維持するという環境管理そのものです。海の近くではない場所で大規模な海水水槽を保ち、海水魚、淡水魚、アザラシ、ペンギン、カワウソといった異なる生き物を展示するには、水質、水温、餌、運動量、休息場所を生物ごとに細かく整える必要があります。特にバイカルアザラシとゴマフアザラシは、同じアザラシでも本来の生息環境が異なるため、観察する側も「アザラシ=海」では終わらない学びが得られます。箱根園水族館は、観光地の水族館でありながら、標高の高い環境で多様な水生生物を見せる飼育技術に個性がある施設です。
