施設の特徴
埼玉県こども動物自然公園の特徴
日本でここだけのクオッカと、小さな希少動物に会える
埼玉県こども動物自然公園は、約150種類の動物を飼育する広大な動物園で、コアラ、キリン、レッサーパンダ、フンボルトペンギン、カピバラなどに加え、国内での飼育例が限られる小型哺乳類を厚く見られるのが大きな特徴です。なかでもクオッカは、日本で唯一この園で飼育されている特別な存在。オーストラリア南西部に分布する小型のカンガルー科動物で、尾に脂肪を蓄えるなど乾いた環境に適応した体のつくりを持ちます。さらに、アフリカ北部の岩場にすむグンディや、世界最小のシカとされるプーズー、日本初公開のウスイロホソオクモネズミ、袋で赤ちゃんを育てるコアラなど、体の小ささ、繁殖様式、生息地への適応が見比べやすい動物がそろっています。大型動物の迫力だけでなく、「珍しい小さな生きもの」をじっくり観察できる点で、埼玉県内でも際立った動物園です。
生息地を再現し、動物の行動を引き出す展示
展示方法では、動物のくらす環境を再現し、行動そのものを見せる工夫が目立ちます。フンボルトペンギンの「ペンギンヒルズ」は、チリのチロエ島をモデルにした広さ約4000平方メートルの世界最大級の生態園で、泳ぐ姿だけでなく、丘を歩き、緑の中で過ごす姿まで観察できます。キリンテラスは国内最大のキリン屋内展示室として整備され、全面ガラス越しにキリンの体高や首の動きを間近に感じられる展示です。東園ではオオカンガルーがウォークスルー展示でのびのび暮らし、クオッカは屋外のクオッカアイランドに加えて屋内展示室も整備されました。夜行性のクオッカを開園中に見やすくする工夫は、希少動物を無理に見せるのではなく、体調や行動に配慮しながら観察機会を増やす、この園らしい展示姿勢です。
繁殖・飼育の面では、クオッカ、コアラ、グンディ、プーズーなどで継続的に赤ちゃんの誕生が紹介されていることが注目されます。2025年にはクオッカの赤ちゃんが育児のうから顔を出し、園生まれ同士のペアによる初めての繁殖例となりました。コアラも同年に複数の赤ちゃんが袋から顔を出しており、有袋類ならではの「生まれてすぐ袋に移動し、半年ほどかけて姿を見せる」成長過程を来園者が追える貴重な機会になっています。グンディでは2019年にドイツから導入した個体をもとに繁殖が続き、展示群だけでなくバックヤードにも子孫が受け継がれています。プーズーも2025年に同園11頭目の赤ちゃんが誕生しており、珍しい動物を集めるだけでなく、世代をつなぐ飼育技術を積み重ねている動物園です。
