施設の特徴
久慈の海の水族館 もぐらんぴあ水族館の特徴
久慈の海とクラゲを深く見せる地下水族館
もぐらんぴあ水族館は、日本で唯一の地下水族科学館として知られる、久慈の海を主役にした水族館です。展示では、三陸沿岸の魚介類に加え、久慈の海で見られる小さな生きものやクラゲ類にも力を入れています。近年はクラゲコーナーが充実し、時期によっては小型種を含めて20種ほどを展示。カギノテクラゲのように海藻などに触手を引っかけて暮らす種類、冷たい海に現れる有櫛動物の仲間など、派手な大型魚だけでは見えてこない北の海の繊細な生物相に出会えます。
地下トンネルと潜水実演で、海の中に入るように見る
展示方法の大きな特徴は、地下空間を生かしたトンネル水槽です。頭上や周囲を魚が泳ぐ構造により、来館者が海底側から久慈の海をのぞくような感覚で観察できます。さらに、久慈の海と深く関わってきた「南部もぐり」と「北限の海女」の潜水実演を見られる点も、この施設ならではです。魚を見るだけでなく、人が海に潜り、漁をし、海の生きものと向き合ってきた技術まで一緒に見せることで、水槽展示が地域の暮らしと結びついています。
震災を越えた飼育と、クラゲ繁殖の継続
繁殖・飼育の面で印象的なのは、東日本大震災を越えて続いてきた生きものの管理です。津波被害で多くの魚が失われたなか、アオウミガメの「かめ吉」は生き残り、再開後のもぐらんぴあを象徴する存在になりました。また、カギノテクラゲは震災後のまちなか水族館時代に久慈市内の港で採集されたポリプを育て続け、館内で繁殖させていると紹介されています。展示生物を集めるだけでなく、地域の海から得た小さな命を継代し、観察できる形で維持している点に、飼育現場の積み重ねが表れています。
さかなクンの支援と、復興を伝える水族館
もぐらんぴあは、震災後に復興した水族館としての物語も強い施設です。さかなクンは応援団長として、育てた魚やイラストなどを通じて支援を続けており、館内にはそのつながりを感じられる展示もあります。久慈の海の生きもの、クラゲ、かめ吉、潜水文化、復興の歩みが一つの施設に重なっているため、ここでの観察は単なる水族館見学にとどまりません。北三陸の海にどんな生きものがいて、人がどう関わり、どう守り伝えてきたのかを、地下の水槽から立体的に感じられる水族館です。
