施設の特徴
天王寺動物園の特徴
国内唯一のキガシラコンドルと、希少動物に会える都市型動物園
天王寺動物園は、1915年開園の長い歴史をもつ動物園で、約170種1,000点の動物を飼育しています。展示生物で特に注目したいのは、国内では天王寺動物園でしか見られないと紹介されているキガシラコンドルです。北アメリカ南部から南アメリカに分布するコンドルの仲間で、裸出した顔の皮膚色が条件によって変化するという、鳥類の中でも独特な特徴を観察できます。ほかにも、真っ黒な顔と白い毛が印象的なドリル、群れで暮らすチュウゴクオオカミ、ホッキョクグマ、ヒガシクロサイ、アムールトラ、ジャガー、レッサーパンダなど、絶滅が心配される動物や生態的に個性の強い動物がそろい、都心にいながら世界各地の野生動物を見比べられる点が魅力です。
生息地を再現し、動物の暮らしを立体的に見せる
展示方法では、動物の生息地の景観をできるだけ再現し、その中で暮らす姿を見せる「生態的展示」が大きな柱です。アフリカサバンナゾーンでは、岩山群に囲まれたサバンナの環境を再現し、キリン、エランド、グラントシマウマ、ヒガシクロサイ、カバ、ライオンなどを、環境のつながりの中で観察できます。特にカバの水中観察プールでは、陸上では分かりにくい大きな口や水中での動きがガラス越しに近く見え、巨大な草食動物の迫力を体感できます。爬虫類生態館「アイファー」や「ペンギンパーク&アシカワーフ」でも、単に動物を並べるのではなく、温度、水場、岩場、植栽などを使って、爬虫類や鳥類、海獣の行動が見えやすい環境づくりがされています。
繁殖・保全と飼育技術を積み重ねる動物園
繁殖・飼育の面では、天王寺動物園は生息域外保全に力を入れ、ホッキョクグマなど多数の絶滅危惧種の繁殖に成功してきた実績があります。国内希少野生動植物種であるコウノトリでは繁殖に取り組み、兵庫県立コウノトリの郷公園へ有精卵を提供するなど、遺伝的多様性の確保にも協力しています。また、ヒガシクロサイでは国際的なブリーディングローンにより、ドイツのライプチヒ動物園から来園したメスの繁殖を目指す取り組みが紹介されています。ごはんタイムやおやつタイム、飼育スタッフのガイドでは、食べ方、動き、健康管理の一端を知ることができ、動物を見る楽しさの奥にある「命を守り、次世代へつなぐ技術」まで感じられる動物園です。
