施設の特徴
とべ動物園の特徴
ピースとアフリカゾウ家族に会える、西日本屈指の動物園
とべ動物園は、約180種1,000点の動物を生息地や分類ごとのゾーンで展示する、西日本屈指の規模をもつ動物園です。特に知られているのが、1999年に同園で生まれたホッキョクグマ「ピース」。国内で初めて人工哺育に成功したホッキョクグマとして、誕生から成長までの記録が長く発信されてきました。また、アフリカゾウでは母「リカ」と娘たちの暮らしが紹介され、国内の動物園では見る機会が限られるアフリカゾウの親子関係や姉妹のやり取りを観察できます。スマトラオランウータン、ボルネオオランウータン、クロサイ、ライオン、トラ、レッサーパンダ、カバ、ペンギンなど、大型哺乳類から鳥類まで幅広くそろう点も魅力です。
檻に頼らず、地形と行動で見せるパノラマ展示
展示方法では、自然の地形を活かし、柵や檻をできるだけ目立たせないパノラマ展示が特徴です。動物との間に段差や堀を設けることで、視界を遮りにくくし、動物が暮らす空間を広く見渡せるようにしています。ペンギン舎では、水中を泳ぐ姿を正面だけでなく下からものぞけるため、翼を使って水中を飛ぶように進む動きがよく分かります。チンパンジーの森では自然木を残した環境で、道具を使う様子や立体的な移動を観察できます。バードパークでは愛媛の里山を再現したフライングケージの中で、鳥が枝を移り、羽ばたき、採食する姿を近くで見られます。単に動物を並べるのではなく、動きや環境ごと見せようとする設計が、とべ動物園らしい展示の強みです。
人工哺育・繁殖・国際連携で命をつなぐ
繁殖・飼育技術の面では、ホッキョクグマ「ピース」の人工哺育成功が大きな実績です。誕生当時、国内ではホッキョクグマの出生例はあっても長期育成の成功例は少なく、人工哺育の成功例はありませんでした。とべ動物園ではミルクの濃度、体温管理、排便状態、においやストレスへの配慮などを細かく調整し、ピースを育て上げました。この経験は、大型肉食獣の人工哺育技術を語るうえで重要な事例です。アフリカゾウでは3頭の子どもが誕生しており、繁殖が難しい大型草食獣の家族形成を観察できる点も貴重です。さらに近年は、インドネシアとの協定にもとづきボルネオオランウータンの国際共同繁殖に取り組み、国内で減少傾向にあるオランウータン個体群を次世代へつなぐための環境整備も進めています。傷病鳥獣保護事業を通じて愛媛県内の野生動物の治療やリハビリにも関わっており、展示、繁殖、保全が一体になった動物園です。
