施設の特徴
ときわ動物園の特徴
サル類の暮らしを地域別に見比べる動物園
ときわ動物園は、シロテテナガザル、ボンネットモンキー、トクモンキー、シシオザル、フサオマキザル、パタスモンキー、ワオキツネザル、エリマキキツネザルなど、サル類の多様な暮らしを厚く見せる動物園です。なかでもシロテテナガザルは、長い腕で枝から枝へ移動する樹上生活者で、家族で暮らし、遠くまで届く大きな声でなわばりを知らせる生態が特徴です。パタスモンキーは「世界最速のサル」として紹介される地上性のサルで、樹上性のテナガザルやキツネザル類と見比べると、同じ霊長類でも体の使い方や暮らす環境が大きく違うことが分かります。
国内初の全園生息環境展示で、動物の行動を引き出す
展示方法では、国内で初めて全園に生息環境展示を取り入れた点が、ときわ動物園最大の個性です。アジアの森林、中南米の水辺、アフリカの丘陵・マダガスカル、山口宇部の自然といった地域別のゾーンで、動物がすむ場所に近い環境を再現しています。シロテテナガザルは、泳ぎを苦手とする性質を活かし、水堀に囲まれた島で檻や柵を使わずに展示されます。樹高のある木を長い腕で渡る姿は、平面的な檻の中では分かりにくい本来の動きをよく伝えます。ボンネットモンキーとコツメカワウソの国内初の同居展示、頭上をフサオマキザルが移動する中南米エリア、岩場のミーアキャットとパタスモンキーを組み合わせた展示など、異なる種の距離感や行動を立体的に観察できる点も魅力です。
繁殖とエンリッチメントで、動物の暮らしを支える
繁殖・飼育の面では、シロテテナガザルやワオキツネザル、リスザルなどで赤ちゃんの誕生が記録され、子が親にしがみついて育つ姿や、群れの中で成長していく様子が飼育員ブログでも紹介されています。シロテテナガザルでは、生息地の熱帯雨林を再現した展示施設で子どもが誕生しており、樹間を移動する行動を引き出す環境が、成長観察にもつながっています。さらに同園は、サル類の野生での採食内容をもとに餌を見直す取り組みで、エンリッチメント大賞2017の奨励賞を受けています。果物中心ではなく、種ごとの消化器官や生息地に合わせた採食環境を整えることで、体型や毛並みの改善、けがや死亡リスクの低下につなげた点が評価されました。展示の美しさだけでなく、動物の健康と行動を支える飼育技術まで感じられる動物園です。
