施設の特徴
井の頭自然文化園の特徴
ツシマヤマネコと淡水の希少種に出会える
井の頭自然文化園は、動物園本園と水生物園をあわせて200種を超える生きものを展示する、身近な日本の自然に強い動物園です。展示生物では、長崎県対馬だけに生息するツシマヤマネコが特に重要で、絶滅が心配される地域個体群として、アムールヤマネコと見比べながら体つきや行動を観察できます。水生物館では、関東地方にのみ分布するミヤコタナゴ、世界最大級の両生類であるオオサンショウウオ、都内では激減したゲンゴロウやアカハライモリなども展示。さらに、1957年に井の頭池で新種として発見された日本固有の水草イノカシラフラスコモも紹介され、動物だけでなく水辺の植物まで含めて、地域の生物多様性を知ることができます。
リスの暮らしと淡水環境を、行動ごと見せる展示
展示方法の魅力は、生きものの行動を来園者のすぐ近くで見せる工夫にあります。代表的な「リスの小径」は、たくさんのニホンリスが暮らす広いケージの中を人が歩いて通り抜ける展示で、春は巣箱から顔を出す子リス、夏は木陰で休む姿、秋はクルミなどを隠す貯食行動、冬は繁殖期の追いかけあいと、季節ごとの暮らしを間近に観察できます。水生物園の水生物館は、日本でもっとも古い淡水生物の水族館として紹介されており、井の頭池の過去と現在を再現する展示が特徴です。魚を単独で並べるのではなく、池や川の環境、そこにすむ水草、昆虫、両生類、魚類をつなげて見せることで、東京の水辺にかつてあった生態系を想像しやすくしています。
保全・繁殖技術を、地域の自然と結びつけて伝える
繁殖・飼育の面では、ツシマヤマネコやミヤコタナゴ、イノカシラフラスコモなど、希少な日本産生物を守る取り組みが大きな柱です。ツシマヤマネコは環境省や全国の動物園が協力して繁殖に取り組む種で、井の頭自然文化園でも展示を通して、対馬の森に生きる野生ネコの現状を伝えています。ミヤコタナゴは、他の水族館や施設と協力して保全活動が行われている魚で、繁殖期の鮮やかな体色や、二枚貝に産卵する独特の生態を学べます。イノカシラフラスコモは、井の頭池のかいぼりによって59年ぶりに発芽が確認された水草で、水生物館では水温や光など生育条件を探る取り組みが続けられています。口コミでも、リスの近さや落ち着いた観察環境、水生物館の意外な充実度に触れる声が多く、井の頭自然文化園は、かわいらしい動物との出会いから希少種保全までを自然に学べる動物園です。
