施設の特徴
上野動物園の特徴
アイアイやハシビロコウに出会える、日本最初の動物園
上野動物園は、1882年に開園した日本最初の動物園であり、現在も約300種2,500点の動物を飼育する国内有数の都市型動物園です。展示生物の特筆点としてまず挙げたいのが、国内では上野動物園のみで飼育されているアイアイです。マダガスカルにすむ夜行性の霊長類で、伸び続ける前歯と非常に細長い中指を使い、木の実や幼虫を探る独特の採食行動をもっています。さらに、4羽を個体ごとに見分けられるハシビロコウ、スマトラトラ、ニシローランドゴリラ、コビトカバ、日本固有種のルリカケスやミヤコカナヘビなど、希少性や生態的な個性が強い動物を幅広く観察できます。
生息地の空気ごと伝える、森や夜の展示
展示方法では、動物を種ごとに並べるだけでなく、生息地の環境や行動を引き出す構成が目立ちます。「ゴリラ・トラのすむ森」では、スマトラトラの足跡をたどるような動線や、藪に潜む動物を想像させる演出があり、ニシローランドゴリラは群れで暮らす姿を見られるように展示されています。シロテテナガザルには高さを活かした空間が用意され、樹上生活者らしい移動を観察できます。「アイアイのすむ森」は、アイアイやキツネザル類、ホウシャガメなどマダガスカル原産の動物を集め、進化の宝庫と呼ばれる島の生物相をまとめて感じられる展示です。口コミでも、動物との距離の近さ、展示動物の多様さ、ハシビロコウやゴリラなどをじっくり観察できる点がよく語られています。
繁殖・研究・保全を重ねる希少種の拠点
繁殖・飼育の面では、上野動物園は希少種保全の実績が厚い施設です。アイアイは1999年からマダガスカル国立チンバザザ動物園との共同研究に取り組み、2008年からはマダガスカル野生動植物グループにも参画してきました。2023年に誕生したアイアイの子どもを含め、飼育下繁殖の実績を積み重ねており、日本で唯一のアイアイ飼育園として重要な役割を担っています。ニシローランドゴリラでも、野生に近い群れづくりに取り組み、繁殖に何度も成功してきました。ライチョウについては、2008年から近縁亜種の飼育で技術を蓄積し、2015年から環境省や他園と協力して日本産ライチョウの保全に参加しています。観察展示と研究・繁殖が結びついている点が、上野動物園の大きな魅力です。
