施設の特徴
足立区生物園の特徴
都会の中で、身近な自然から世界の生きものまで出会える
足立区生物園は、元渕江公園の一角にある区立の生物園です。昆虫、魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類まで幅広く扱い、約500種の生きものを通して「ふれあい・いのち・共生」を感じられるつくりになっています。特に印象的なのが、南国の植物が茂る大温室。オオゴマダラなどのチョウが一年を通して飛び交い、花にとまる姿や羽ばたき、吸蜜の様子を同じ空間で観察できます。生きものをケース越しに眺めるだけでなく、温度や湿度、植物まで含めた環境の中に入っていく感覚があり、小さな子どもから大人まで自然に引き込まれる展示です。
オーストラリアドームで感じる、動物たちとの近さ
園内でぜひ注目したいのが、オーストラリアの生きものをテーマにした「オーストラリアドーム」です。放鳥園をリニューアルしたエリアで、足立区とオーストラリアとの交流を背景に、オオカンガルーやパルマワラビー、オカメインコなど、オーストラリアゆかりの動物たちを展示しています。大型動物を遠くから見るというより、比較的コンパクトな空間の中で、歩く、休む、周囲を見回すといった日常のしぐさをじっくり観察できるのが魅力です。カンガルーやワラビーの体つきの違い、鳥たちの声や動きなど、図鑑だけでは分かりにくい生きものの存在感が伝わってきます。都会の公園内にいながら、異なる大陸の生態に触れられる展示として、生物園全体の「多様な命を身近に感じる」という個性をよく表しています。
希少種保全とふれあいが同居する、学びの深い生物園
足立区生物園は、親しみやすい展示だけでなく、希少種保全の取り組みでも知られています。長崎県対馬にのみ分布する絶滅危惧種「ツシマウラボシシジミ」については、飼育下での交尾・採卵や幼虫飼育の技術を積み重ね、昆虫類として初めて日本動物園水族館協会の繁殖賞を受けた実績があります。特別公開時には、大温室で小さなチョウが飛ぶ姿を観察でき、かわいらしい展示の奥に、種を未来へつなぐ本格的な活動があることを知るきっかけになります。国内で展示施設が限られる小型哺乳類のグンディ、ヘラクレスオオカブト、ミンダナオミズオオトカゲ、ケヅメリクガメなど、人気者から少し珍しい生きものまで出会いの幅も豊かです。
体験面では、モルモットとのふれあいや、ヤギ・ヒツジへのエサやり、子ども飼育員体験、季節のホタル観賞イベントなどがあり、命のぬくもりや飼育の仕事を身近に感じられます。口コミでも、チョウの温室の見応え、動物との距離の近さ、スタッフの解説の親しみやすさ、公園と合わせて過ごしやすい点がよく語られています。大規模施設のような派手さではなく、手の届く距離で観察し、触れ、疑問を持てることが魅力。元渕江公園の緑とともに、都市の中で自然や生きものの多様性を学べる、あたたかみのある生物園です。
