施設の特徴
むつみ昆虫王国の特徴
むつみ昆虫王国は、山口県萩市むつみ地域の自然を活かした、夏季限定の昆虫ふれあい施設です。主役は、夏の里山を象徴するカブトムシとクワガタムシ。園内は「かぶと虫ドーム」「クワガタの館」「昆虫の森」の3要素で構成され、観察・接触・採集という異なる角度から昆虫に向き合えるのが特徴です。山口県内の観光情報でも、自然林と昆虫展示を組み合わせた夏の昆虫スポットとして紹介されており、標本中心の昆虫館とは違い、生きた昆虫の動きや隠れ方を自分の目で探す体験が軸になっています。
展示される生物の中心は、国産カブトムシをはじめ、国内外のカブトムシ・クワガタムシです。「クワガタの館」では、ヘラクレスオオカブト、ニジイロクワガタ、ギラファノコギリクワガタなど、体の大きさ・角や大あごの形・体色の違いがはっきりした種類に出会えるため、子どもにも種ごとの特徴が伝わりやすい展示になっています。単に“珍しい虫”を並べるだけでなく、日本の身近なカブトムシと世界の大型種・美麗種を見比べられる点が、昆虫好きの入口として魅力的です。
展示方法で特に目を引くのは、約1,220㎡の「かぶと虫ドーム」です。カブトムシが好むクヌギなどを植えた空間をネットで覆い、養殖されたカブトムシを放しているため、虫かご越しではなく、木の根元や葉の下、朽ち木の近くに潜む姿を探しながら観察できます。昼間のカブトムシが土や腐葉土に隠れがちなことも含めて、来館者が“見つける”展示になっているのが面白いところです。さらに、1.5ヘクタールのクヌギ林を整備した「昆虫の森」では、昆虫がすむ環境そのものを歩きながら体感でき、展示室内の鑑賞にとどまらない里山型の観察体験ができます。
繁殖・飼育面では、期間中に放虫されるカブトムシが養殖個体であること、昆虫の状態によって開設期間が変動することが、この施設らしい生体管理の特徴です。ドーム内のカブトムシは持ち出し不可で、強引に木から離さない、遊んだ後は木に返すといったルールも設けられており、ふれあい体験を成立させながら生きものへの負担を抑える考え方が見えます。飼育資材も扱う「クワガタの館」とあわせて、訪問者が昆虫を“捕まえる対象”としてだけでなく、適した環境で飼い、観察し、命を扱う存在として理解できる構成になっています。
