施設の特徴
箕面公園昆虫館の特徴
箕面の森の昆虫と、世界の美しい昆虫を見比べる
箕面公園昆虫館は、1953年に開館した大阪府営の昆虫館で、明治の森箕面国定公園の豊かな自然と直結した展示が魅力です。周辺の箕面の森は、都市近郊でありながら約3,000種の昆虫がすむと紹介される生物多様性の濃い場所。館内では、箕面に生息する身近な昆虫から、世界各地のチョウや甲虫まで幅広く扱い、標本展示では約1,700種類・7,000点規模の昆虫標本を見ることができます。オオクワガタ、ヘラクレスオオカブト、ナナフシなどの生体展示もあり、地元の森の虫と、普段の生活では出会いにくい海外の昆虫を同じ目線で比べられます。
放蝶園と体感展示で、虫の動き・色・すみかを観察する
展示方法の中心は、一年中チョウが飛び交う放蝶園です。温室の中では、チョウが花に集まる、葉にとまる、翅を開閉する、頭上をふわりと飛ぶといった自然な行動を間近に観察できます。写真で確認できるだけでも15種類以上のチョウが飼育され、奄美群島以南に分布する種類など、関西の野外ではふだん見にくいチョウにも出会えるのが特長です。常設展示では、標本を並べるだけでなく、触る・音を聞く・においを感じるといった体感型の工夫もあります。アメンボを水槽の下から見る展示や、昆虫の頭部模型を触って当てるクイズなど、小さな体のつくりや生態を“虫の目線”に近づいて理解できる構成です。
チョウを育てる技術が、放蝶園の美しさを支える
繁殖・飼育の面で見逃せないのは、放蝶園を一年中維持するためのチョウの飼育技術です。チョウは種類ごとに幼虫が食べる植物が決まっており、成虫を飛ばすだけでは展示は成り立ちません。幼虫の食草を確保し、卵・幼虫・蛹・成虫という生活史に合わせて管理することで、来館者は季節を問わず生きたチョウに出会えます。箕面公園周辺では、ミスジチョウ、アオスジアゲハ、クロアゲハ、ナガサキアゲハ、オナガアゲハ、アサギマダラなど季節ごとのチョウも観察対象になり、館内展示と野外観察がつながります。工作イベントや企画展示も行われ、標本で形を知り、生体で動きを見て、森で実際のすみかを探す流れがつくられている昆虫館です。
