施設の特徴
アクアマリンいなわしろカワセミ水族館の特徴
福島の湖沼・河川にすむ淡水生物を、在来種から希少種まで見られる
アクアマリンいなわしろカワセミ水族館は、猪苗代湖や福島県内の湖沼・河川にすむ淡水生物を主役にした水族館です。展示は海の大水槽ではなく、キタノメダカ、シナイモツゴ、キタノアカヒレタビラ、ヤリタナゴ、ニッコウイワナ、ヤマメ、ゲンゴロウ類、カワネズミ、カワガラスなど、淡水域で暮らす魚・水生昆虫・両生類・鳥類・哺乳類まで広がります。特に「ふくしまの希少な淡水生物」では、福島県の淡水魚レッドリストに掲載された魚類のうち複数種を展示し、童謡で身近に感じるメダカでさえ地域によっては簡単に見られなくなったことを、生きものの姿から実感できます。
ふれる池、小型水槽、外来種展示で、水辺の現実を立体的に見せる
展示方法の特徴は、福島の水辺を「きれいな自然」としてだけでなく、身近さ・多様性・危機まで含めて見せていることです。「川がきの池」ではドジョウ、ウグイ、カワエビなどを間近で観察し、魚にふれる体験を通して、かつて子どもたちが水辺で学んだ感覚に近づけます。一方、「おもしろ箱水族館・生物多様性の世界」では、県内の水生昆虫やカエル、サンショウウオの仲間など約80種類を、20cm四方ほどの小さな水槽に1種類ずつ展示し、小さな生きものの形や動きをじっくり比べられる構成です。さらに外来魚のコーナーでは、オオクチバス、コクチバス、ブルーギル、ウチダザリガニ、ウシガエルなどを紹介し、在来種を脅かす生きものも隠さず見せています。
希少水生昆虫の域外保全と研究まで担う、淡水生物の小さな研究拠点
繁殖・飼育面で注目したいのは、希少な水生昆虫への取り組みです。アクアマリンいなわしろカワセミ水族館は、現存するゲンゴロウの中で世界最大種とされるオウサマゲンゴロウモドキの国内初の生体展示を行い、他施設と連携して域外保全に取り組んできました。幼虫の食性が特殊で飼育繁殖の難しい種に対し、安定した飼育繁殖を目指す姿勢は、単なる展示を超えた保全活動といえます。また、職員を含む研究グループがキタホソガムシの再発見や水生甲虫・水生カメムシの環境DNA研究にも関わっており、水槽の中の生きものを見せるだけでなく、福島の水辺と日本の淡水生物を未来へ残すための調査研究まで感じられる水族館です。
