施設の特徴
ひがし大雪自然館の特徴
東大雪の水生昆虫と世界の昆虫標本を一度に見比べられる
ひがし大雪自然館は、大雪山国立公園の東大雪地域に根ざした自然史施設で、昆虫展示では地域性と世界的な多様性の両方を楽しめます。博物資料館エリアでは、東大雪地域の昆虫、世界のチョウ・ガ、カブトムシやクワガタなどの甲虫を、約5,000点の実物標本で展示。糠平湖や音更川水系の河川にすむ魚類・水生昆虫を生きたまま見られる「東大雪自然観察ラボ」もあり、夏季にはクワガタ類などの昆虫も登場します。東大雪の森・川・高山環境にすむ身近な生物と、海外の大型・色鮮やかな昆虫を同じ館内で比べられる点が、この施設の大きな魅力です。
標本・生体展示・顕微鏡で、昆虫の体のしくみに迫る
展示方法は、標本を並べるだけでなく、昆虫を「観察して理解する」ための工夫が豊富です。東大雪地域の昆虫、世界のチョウやガ、世界の甲虫という3つのユニットに分けて展示され、グラフィックパネルやクイズ、実体顕微鏡を組み合わせることで、翅の模様、脚や触角の形、体の細部までじっくり見られます。昆虫の基礎知識コーナーでは、体のつくりや進化の道すじを学べるほか、昆虫の目や耳を拡大して見る展示、紫外線によってモンシロチョウのオスとメスの見え方の違いを体験できる展示もあります。高山や森林の自然を再現したジオラマ、キンメフクロウやエゾナキウサギの声を聞ける展示もあり、昆虫を含む東大雪の生態系を立体的に想像できます。
生きた水辺の生物管理と調査研究で、地域の自然を更新し続ける
ひがし大雪自然館は、大規模な繁殖展示を見せる施設ではありませんが、生きた魚類や水生昆虫を維持しながら、東大雪の自然を継続的に伝える点に特色があります。自然観察ラボでは、糠平湖や音更川水系の生物を生体展示し、標本では分からない泳ぎ方、止まり方、環境への関わりを観察できます。さらに、館独自の研究報告では、上士幌町の甲虫類、糠平湖周辺の生物、マダニ類、ムカデ・ヤスデ類、水生甲虫の化石など、地域の自然史に関する調査が継続的に発表されています。旧ひがし大雪博物館から受け継いだ資料と、現在進行形の調査・生体管理がつながっているため、来館者は東大雪の生物を「過去の標本」と「今いる生き物」の両面から学べます。
