施設の特徴
日立市かみね動物園の特徴
約100種の動物と、全国初のウミウ・爬虫類複合展示
日立市かみね動物園は、ライオン、トラ、ジャガー、クロサイ、アジアゾウ、アミメキリン、カバ、チンパンジー、フンボルトペンギン、レッサーパンダなど、約100種540点の動物を展示する、茨城県を代表する市営動物園です。大型哺乳類から霊長類、鳥類、爬虫類まで幅広く見られる一方で、同園らしさが強く出ているのが、日立市の鳥でもあるウミウを扱う展示です。観光協会情報では、ウミウと爬虫類を組み合わせた「はちゅウるい館」は全国初の複合施設として紹介されており、地域の象徴的な鳥と、ヘビ・トカゲ・カメ類などを同じ学びの文脈で見せる点が特筆できます。海に面した日立らしい生物と、普段じっくり観察しにくい爬虫類を並べて見られることが、同園の生物展示の個性です。
チンパンジーの森と猛獣舎で、行動を引き出して見せる
展示方法では、動物の動きや暮らし方を引き出す工夫が目立ちます。チンパンジーの展示「チンパンジーの森」では、市民が苗木や樹木を持ち寄って森づくりに参加する植樹の取り組みが行われ、チンパンジーの生活空間を来園者と一緒に育てていく点が独自です。猛獣舎「がおーこく」では、ライオンやジャガーなどをより近く、迫力ある距離で観察できるよう整備され、口コミでも動物との距離の近さや、園の規模に対して多くの動物に会えることがよく語られています。毎日行われる「もぐもぐタイム」では、ライオン、エゾヒグマ、キリン、サイ、カバ、レッサーパンダ、チンパンジー、ウミウ、ジャガーなどの食事場面を通して、歯や舌の使い方、採食行動、個体ごとの反応を観察できます。
研究・ハズバンダリートレーニングが支える飼育技術
繁殖・飼育の面では、茨城大学、千葉市動物公園と連携した「動物園学研究拠点」の取り組みが大きな特徴です。共同で発行される研究紀要では、日立市かみね動物園の飼育現場から、人工保育となったチンパンジーを早期に群れへ戻した事例、アジアゾウの身体ケアを目的としたハズバンダリートレーニング、ジャガーやアミメキリンの採血トレーニング、ツキノワグマの無麻酔採血、フサオマキザルの環境エンリッチメント評価、飼育動物の細菌保有状況などが報告されています。これは、展示の裏側で動物の健康管理、福祉、繁殖、群れづくりを科学的に見直していることを示すものです。日立市かみね動物園は、太平洋を望む親しみやすい動物園でありながら、地域の生物展示、行動を見せる展示、市民参加の森づくり、大学連携の飼育研究を重ねることで、「楽しく入って、学んで出られる動物園」というモットーを生物中心に体現しています。
