施設の特徴
遊亀公園付属動物園の特徴
日本で4番目に開園した歴史が支える、甲府の都市型動物園
遊亀公園付属動物園は、1919年に開園した、日本でも長い歴史をもつ市立動物園です。現在の飼育動物には、アジアゾウ、ライオン、マレーグマ、ブラジルバク、アメリカビーバー、チンパンジー、シロテテナガザル、ジェフロイクモザル、ワタボウシパンシェ、マゼランペンギン、チリーフラミンゴ、アルダブラゾウガメなどが含まれます。山梨県内で、これだけ多様な大型哺乳類・霊長類・鳥類・爬虫類をまとめて見られる公立動物園として存在感があり、とくにアジアゾウやライオンのような大型動物から、テナガザルやクモザルのような樹上性のサル、長寿で知られる大型リクガメまでを一度に扱ってきた点が特徴です。友好都市交流を背景にレッサーパンダを受け入れてきた歴史もあり、動物展示を通じて地域の記憶と国際交流が重なっている動物園です。
草原・森林・水辺へ、動物の行動を見せる展示に進化
展示方法では、現在進められているリニューアルで、生物の暮らす環境ごとに見せる方向が明確になっています。草原エリアではゾウを入口に、草原や水辺のシーンを高低差のある敷地の中で展開し、動物が歩く、休む、水に関わるといった行動を観察しやすくする計画です。森林エリアでは、テナガザルが木々を跳び回る姿をさまざまな角度から見られる構成が示され、カメを中心とした爬虫類や鳥類も、森の生物としてまとめて見せる発想が取り入れられています。水辺エリアでは、湿地・水辺・水中という環境を再現し、マゼランペンギンが陸上を歩く姿と水中を泳ぐ姿の違いを近くで観察できるようにする計画です。古くから親しまれた街なかの動物園が、種名を並べる展示から、動物の動きやすむ環境を読み取る展示へ移ろうとしている点が大きな魅力です。
繁殖計画とふれあい教育をつなぐ、地域密着の飼育活動
繁殖・飼育の面では、レッサーパンダの繁殖を目的とした他園との個体移動が行われてきたことが特筆できます。レッサーパンダは国際的にも保全上の注意が必要な動物で、遊亀公園付属動物園では過去に繁殖計画に基づく交換が行われ、個体群維持に関わってきました。現在飼育されている動物でも、モルモット、ウサギ、ヤギ、ポニーなどは、単に展示するだけでなく、命のぬくもりを伝えるふれあい教育の担い手になっています。休園期間中も、モルモットとのふれあいを園外で行う出張型の教室が紹介されており、飼育員が子どもたちに動物の体温や心臓の鼓動を伝える活動を続けています。大型動物の迫力、霊長類の動き、ペンギンや水辺の生物の行動、そして小動物とのふれあいを通じた命の学びまで、遊亀公園付属動物園は、長い歴史をもつ公立動物園として、生物を身近に感じる入口を作り続けている施設です。
