施設の特徴
楽寿園の特徴
レッサーパンダから与那国馬まで、小さな園で多様な生態を見比べる
楽寿園のどうぶつ広場は、国の天然記念物・名勝に指定された小浜池や三島溶岩流の自然林を抱く公園の中で、レッサーパンダ、カピバラ、アルパカ、ケープハイラックス、フクロモモンガ、プレーリードッグ、ベネットワラビー、マーラ、インドホシガメ、キバタンなどを飼育しています。大型動物をそろえる動物園ではありませんが、樹上で暮らすレッサーパンダ、半水生のカピバラ、夜行性で滑空するフクロモモンガ、社会性のあるプレーリードッグ、沖縄の在来馬である与那国馬まで、体のつくりや暮らし方の違いがわかりやすい構成です。静岡県東部で、庭園散策とあわせてこれだけ身近な動物を観察できる市営施設として、地域の日常に近い動物園らしさがあります。
近距離観察と季節展示で、動物の行動を引き出す
展示方法の魅力は、動物との距離が近く、行動の細部を見つけやすいことです。カピバラ展示場では冬季に「カピバラのお風呂」が行われ、湯が冷めると出ていく、気候や体調によって入らないこともあるといった、動物自身の選択がそのまま観察ポイントになります。モルモットふれあい体験では抱き上げるのではなく、そっとなでる形にしており、小動物の体への負担を抑えながら触れ合える設計です。レッサーパンダは屋内外の環境を使い分けながら展示され、夏場には冷房や除湿を含めた温度管理が重視されています。庭園内の自然林や湧水景観と、小型獣・鳥類・家畜種の展示が近くにあることで、動物を見る目と自然を見る目がゆるやかにつながります。
ふれあいよりも“状態を見る”ことを大切にする飼育
楽寿園は、繁殖実績を大きく打ち出す専門園ではありませんが、飼育では個体の状態を見ながら展示や体験を調整する姿勢が見えます。カピバラのお風呂は気分や体調によって入らない場合があり、モルモットのふれあいも抱っこ不可・中止判断ありとされ、来園者の楽しさより先に動物への負担を考えるルールが置かれています。レッサーパンダについても、暑さに弱い動物であることを踏まえ、屋内の冷房・除湿や屋外との行き来など、健康管理に注意した飼育が行われています。伊豆半島の動物園・水族館7園館が連携する協議会にも参加しており、地域の園館同士で継続的に魅力を高めようとする取り組みの一員でもあります。小さな動物園だからこそ、動物のかわいらしさだけでなく、体調、気温、触れ方まで含めて「生きものを大切に見る」視点を育ててくれる場所です。
