施設の特徴
おびひろ動物園の特徴
十勝の馬文化と北海道の野生動物を見比べる
おびひろ動物園は、ライオン、アムールトラ、ホッキョクグマ、アミメキリンといった大型動物に加え、エゾシカ、エゾリス、エゾモモンガ、エゾタヌキ、キタキツネ、エゾユキウサギなど北海道の自然を感じる動物も多く飼育しています。とくに十勝らしさが強いのは、ばん馬とどさんこです。ばん馬は農林業や運搬を担った大型馬をルーツに持つ日本輓系種で、どさんこは北海道和種という日本在来馬の一種。どちらも単なる家畜展示ではなく、寒冷地の暮らしと人の営みに寄り添ってきた生きものとして見ると、体格や性格、食べるものの違いまで立体的に感じられます。北海道内の園館が連携する「北海道産いきもの保全プロジェクト」に参加している点も、地域の生物を伝える園としての個性です。
寒さを味方にした、北海道ならではの展示
展示方法の特徴は、十勝の寒さを“見どころ”に変えていることです。おびひろ動物園では、本来は暖かい地域にすむキリンやライオンなどに対して、日本で初めて熱帯動物の耐寒飼育を行った施設として紹介されています。雪の中で過ごすキリンやライオンの姿は、同じ動物でも環境によって見え方が変わることを実感できる展示です。園内には、馬ふれあい舎、ホッキョクグマ舎、ワシ・タカ舎、サル山、アザラシ舎、小獣舎など、動物の分類や暮らし方に合わせた獣舎が分かれており、アミメキリンとチャップマンシマウマのように草食動物の体格差や群れでの距離感を比較して見られるのも魅力です。360度カメラで撮影した「おびZoo360」では、飼育員や動物の目線に近い角度から行動を追えるため、来園前後の観察の入口にもなります。
保全・教育・飼育体験で、動物の暮らしを深く知る
飼育・保全の面では、北海道内9園館が協働する「北海道産いきもの保全プロジェクト」への参加が重要です。この取り組みでは、北海道にすむ野生生物の域内・域外保全、調査研究、自然保護の教育普及、職員研修などが掲げられており、おびひろ動物園も地域の生物多様性を支える一員になっています。さらに帯広畜産大学と連携し、飼育動物への理解を深めるパンフレットを共同で制作している点も、畜産・野生動物・展示教育が近い十勝らしい取り組みです。親子で飼育体験では、ばん馬、アザラシ、フラミンゴ、アカカンガルー、ニホンザル、ヤギ、ヒツジなどの獣舎清掃や給餌を通じ、動物が快適に過ごすための管理を学べます。見るだけで終わらず、食べる・休む・動く環境を整える飼育の仕事まで知れることが、この園の生物体験を深くしています。
