施設の特徴
鯖江市西山動物園の特徴
レッサーパンダを主役に、世界的希少種を集めた小さな園
鯖江市西山動物園は、鯖江市と北京市の交流を背景に、北京動物園から希少動物の寄贈を受けて1985年に開園した動物園です。福井県観光連盟からは「日本で一番小さい動物園」と紹介される規模ながら、2025年7月時点でレッサーパンダ8頭、フランソワルトン6頭、シロテテナガザル6頭、ボリビアリスザル6頭、タンチョウ2羽などを飼育しています。中心となるレッサーパンダは、森林伐採や生息地の分断で野生個体が減少し、国際的にも保護が重視される動物。国内有数の繁殖実績を持つ園で、個体名や家系まで意識しながら見られる点が、西山動物園ならではの魅力です。
頭上を歩く姿まで見られる「レッサーパンダのいえ」
展示方法で最も特徴的なのが、2016年に開設された「レッサーパンダのいえ」です。屋内展示には高さのある空間を生かして、地上3〜5メートルを移動できる遊具やブリッジが設けられ、来園者の頭上をレッサーパンダが歩く「パンダウォーク」を間近に観察できます。柵ではなく強化ガラス越しに見る展示もあり、小さな体で枝を渡る動き、前足で竹をつかむしぐさ、長い尾でバランスを取る様子がわかりやすい構成です。屋内外の展示場に加え、生態や全国で暮らす鯖江ゆかりの個体を紹介するギャラリーもあり、かわいらしさだけでなく「なぜ木登りが得意なのか」「どんな家族関係なのか」まで読み解けます。
繁殖とブリーディングローンで全国につながる飼育技術
飼育・繁殖面では、レッサーパンダの国内有数の繁殖実績が大きな核です。西山動物園で生まれた個体は全国各地の動物園で活躍しており、親子やきょうだい同士の近親繁殖を避けるため、他園との貸し借りや交換を行うブリーディングローンにも取り組んでいます。主食となる竹や笹、果物、野菜、ペレットなどを組み合わせ、夕方には果物や野菜をすりつぶしたおかゆ状の餌も与えるなど、食性に合わせた細かな給餌管理も見どころです。夏の暑さに弱い性質を踏まえて展示を調整することもあり、見せることと健康管理を両立させながら、希少種の命を次世代へつなぐ専門性を感じられる動物園です。
