施設の特徴
よこはま動物園「ズーラシア」の特徴
オカピを中心に世界の希少動物をめぐる国内最大級の動物園
よこはま動物園「ズーラシア」は、「生命の共生・自然との調和」をテーマに、世界の気候帯や地域ごとに動物を展示する国内最大級の動物園です。特に象徴的なのが、1999年に日本で初めて公開されたオカピ。シマウマのような縞模様をもちながら、実はキリン科に属する熱帯雨林の希少動物で、長い舌で木の葉をたぐり寄せて食べる姿が見どころです。ほかにも、ボルネオ島に生息するテングザル、樹上生活に適応したセスジキノボリカンガルー、ホッキョクグマ、アカカワイノシシ、カンムリシロムクなど、神奈川県内でもここまで世界各地の希少種を地域別に見比べられる施設は限られています。
生息地を歩くように観察できる環境展示
展示方法の魅力は、動物だけでなく、その動物が暮らす環境ごと再現しようとしている点です。園内は「アジアの熱帯林」「亜寒帯の森」「アマゾンの密林」「アフリカの熱帯雨林」「アフリカのサバンナ」など8つのゾーンに分かれ、植物や岩場、水辺、文化的な造形まで含めて、世界旅行のように生息地をたどる構成になっています。なかでもアフリカのサバンナでは、キリン、グラントシマウマ、エランドに加え、日によってチーターを同じ空間で展示する混合展示が行われ、草食動物の距離感や警戒、肉食動物との関係性を観察できます。広さと環境再現を組み合わせた展示は、国内最大級の園ならではの強みです。
オカピ繁殖と研究拠点が支える希少種保全
繁殖・飼育面では、オカピの繁殖実績が大きな柱です。2024年にはズーラシアで10年ぶりにオカピの赤ちゃん「フラハ」が誕生し、母親ララの子育てや成長の様子が飼育日誌などで継続的に紹介されています。単に珍しい動物を展示するだけでなく、個体の相性、妊娠・授乳、離乳までを観察しながら、国内の限られた飼育個体群を将来へつなぐ役割を担っている点が重要です。また、隣接する横浜市繁殖センターでは、横浜市内の動物園や大学などと連携し、性ホルモン分析、DNA解析、配偶子や細胞の凍結保存などを進めています。ズーラシアは、来園者が希少動物を見て楽しむ場所であると同時に、繁殖技術と遺伝資源の保存を支える保全拠点でもあります。
