施設の特徴
浜松市動物園「はまZoo」の特徴
国内唯一のゴールデンライオンタマリンと霊長類の厚い展示
浜松市動物園「はまZoo」は、霊長類の展示が特に充実した動物園です。なかでも最大の見どころは、日本ではここでしか見られないゴールデンライオンタマリン。ブラジルの大西洋沿岸林にすむ小型のサルで、体長34〜40cmほどの小さな体に、金色の毛とライオンのたてがみのような顔まわりの毛をもつ希少種です。園内では、スマトラオランウータン、ニシゴリラ、チンパンジー、ワオキツネザル、マンドリル、ジェフロイクモザル、ワタボウシタマリンなども飼育されており、同じ霊長類でも、樹上生活、群れのつくり方、手指の使い方、表情の豊かさを見比べられます。静岡県内で、ここまで多様なサルや類人猿をまとめて観察できる点は大きな個性です。
無柵放養式と個体観察で、行動の違いを読み解く展示
展示方法では、緑の中を歩きながら動物を観察できるつくりに加え、一部で無柵放養式を取り入れていることが特徴です。動物をただ並べて見るのではなく、キリン、ゾウ、ホッキョクグマ、アムールトラ、フンボルトペンギン、カンガルーなどの体の大きさや動き方を、園路を進みながら比較できます。とくにニホンザル展示では、19頭の個体を識別できるよう家系図看板が設置され、顔のしわ、毛の濃さ、動きの癖などを手がかりに「群れの中の一頭」を見分ける楽しさがあります。飼育員によるガイドや、フンボルトペンギンの食事タイム、ヤギ・ヒツジ・ロバへの給餌体験などもあり、食べ方や反応を通じて動物の生態に近づける展示になっています。
希少種繁殖と健康管理を支える飼育の取り組み
繁殖・飼育面では、ゴールデンライオンタマリンの実績が際立ちます。1994年にブラジルから来園したペアは相性がよく、20回の出産で38頭の子どもが生まれ、そのうち9頭がシンガポール、チェコ、アイルランド、香港、オーストラリア、南アフリカへ送り出されました。小さな園内展示の背後に、国境を越えた種の保存の歴史があることは、はまZooを訪れるうえで知っておきたいポイントです。さらに園では、キリンやゾウにハズバンダリートレーニングを行い、動物が自ら体を差し出す形で健康管理や研究データ取得につなげています。コモンマーモセット、マンドリル、エミュー、クロヒョウ、ワシミミズク、アムールトラなどの赤ちゃん成長記録も公開されており、希少種を見せるだけでなく、繁殖・育成・日々の健康管理まで伝える動物園です。
