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タカアシガニ(タカアシガニ)

Macrocheira kaempferi

概要

生態と外見

タカアシガニ科 (Macrocheiridae) タカアシガニ属の超大型カニ類で、頭胸甲長 30〜40 cm 級・第 1 歩脚 (鋏脚) を含む脚展開長 3〜4 m 級・体重 18〜20 kg 級が成熟雄、現生節足動物で最大の脚展開長を持つ種として知られる。体色は橙赤色〜暗赤褐色で、長く細い歩脚を持つ。日本太平洋岸 (本州中部〜九州) と台湾近海の水深 200〜600 m の砂泥底に生息する深海性カニ。雑食〜腐肉食で、貝類・甲殻類・魚類死骸を採食する。

他分類との違い

クモガニ科 (Majidae) と近縁の独立科 Macrocheiridae に属し、同様に細長い脚を持つキメンガニ属やクモガニ属と比べ脚の細さと体格の巨大化が顕著。アメリカンロブスター Homarus americanus と異なり頭胸甲が三角形〜五角形で腹節が頭胸甲下に強く折り畳まれ、典型的な短尾下目 (Brachyura) の形態を示す。ヤシガニ Birgus latro と異なり水生で、深海性。

名前の由来

学名 Macrocheira kaempferi の属名 Macrocheira はギリシャ語 makros (長い) + cheir (手・腕) で「長い腕を持つもの」、長く伸びた歩脚に由来する。種小名 kaempferi はドイツ人医師 Engelbert Kaempfer (江戸時代に出島で活動、本種の図を欧州に紹介) への献名。Temminck により 1836 年に記載。和名「タカアシガニ (高足蟹)」は脚の長さを直訳した命名。

興味深い特徴

寿命は 100 年に達する可能性が示唆される長寿命種で、深海の低温・低代謝環境を反映する (脱皮回数から推定、確証は得られていない)。一方で繁殖期 (1〜3 月) には浅海 (50〜200 m) に移動して産卵し、底曳網漁業で混獲される。脚先端の感覚毛は化学受容に特化し、深海泥底で死骸を遠距離から検知する。

明日使えるうんちく

駿河湾・遠州灘・土佐湾の底曳網で漁獲され、戸田 (静岡県沼津市) は日本最大の漁港として知られる。脚展開長 3 m 超の標本は世界各国の水族館で展示され、生体での飼育記録は十分長期に及ばないため寿命確定には至っていない。江戸時代に Kaempfer が出島で本種を観察し、図譜「日本誌」(1727) で欧州に最初に紹介された経緯がある。

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基本情報

学名

Macrocheira kaempferi

学名(カナ)

マクロケイラ・カエンプフェリ

英名

Japanese spider crab

英名(カナ)

ジャパニーズスパイダークラブ

大きさ

30〜40 cm(頭胸甲長。脚展開長3-4m級)

体重

18〜20 kg(成熟雄)

食性

雑食(貝類・甲殻類・魚類死骸(腐肉食))

生息環境

砂泥底(水深200-600m・深海性)

分布

日本太平洋岸〜台湾近海(本州中部〜九州)

見られる施設

施設情報は施設別ページから確認できます。

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論文

Kaempfer and the introduction of Japanese natural history to Europe

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